運命の出会い。人だけとはかぎらない。

▎立ち読みで出逢った本。

それは一冊の本との出逢いから始まりました。

その日も、いつものように何気なく本屋にふらりと立ち寄り、びっしりと本が並べられた、天井近くまで高さのある本棚の合間を、背文字をぼんやりと目で追いながら歩いていました。

特に探していた本がある訳でもなかったのですが、目的もなく本棚の間を歩くことは、私にとってとてもリラックスできるひとときでした。なにか疲れることがあると、様々な本や雑誌の表紙を見たり、手にとってパラパラと数ページ読んでみたりすることで気が紛れるのか、不思議と体も心も落ち着いてきます。

その日も、そんな、少し疲れた心境だったかも知れません。

と、一つの通路の本棚の前で、ふと目に留まった本がありました。

スティーブン・アロヨという著者の「アストロロジー、カルマ、 & トランスフォーメーション:ザ・インナーダイメンションズ オブ ザ バースチャート*(和訳すると「アストロロジー、カルマと変容 - 出生図の内なる次元」でしょうか)というタイトルでした。

何かに引き寄せられるように、その本を手にとり。。。ぱらぱらと数ページ読んでみました。 

で、止まらなくなりました。

アストロロジー(西洋占星術)のことを占いの延長としか捉えていなかった自分にとって、その内容は衝撃的でした。子供の頃から星占いに興味があった私は、自分の出生図「ネイタル・チャート」をその時すでに持っていました。その、私が生まれた時刻に天空にあった星の位置を表したチャートが突然記憶の中に鮮やかにカラーで浮かび、その本の中の解説と次々と結びついていったのです。

ネイタル・チャートのグリフ(星座や惑星を表すシンボル)が、次々にぴかーーーっと光ってぐるぐると踊り始める映像が浮かびました。人生の、不可解でしようがなかったことー なぜそうだったのか、なぜそうなのか?という疑問にたいする明快かつ明確な答えがそこにありました。

▎チャートを生きたエネルギーとして捉える。

これを皮切りに、次々とアストロロジーに関する本を購入しては読み、それを売ってはそのお金で新しく次の本を買って読む、そういうことを繰り返しながら、またアストロロジャー(占星術師)によるセミナーに参加したり、彼らと対話したりしながら、このアストロロジーのメソッドを実践的にどう使えるのか、検証を続けました。

やがて、友人や知人に対してアストロロジー・セッション(リーディング)を行い始めました。実際に、生きたその人を前にして、お互いが対座する真ん中にその人の出生図ーネイタル・チャートーを置いて読み解いていくうちに、チャートに散在する星や星座のシンボルの数々、そしてそれに関わる、今まさに天空にある星の動きを、生きたエネルギーとして捉えるようになりました。                                                                              

そうして、従来の西洋占星術占いにみられる、良し悪しを判断の基準にしてしまうことは、チャートが示す、もっと深い意味を見落とすことになるのではないか?と思い始めました。

「凶」といわれているアスペクト(星同士がとる一定の角度)は、実は多くの実りをもたらす可能性を持ち、また「吉」と従来でいわれているアスペクトは使い方を知らなければ’持ち腐れ’になってしまう、ということに気づいたのです。

ネイタル・チャートを、善悪ではなくただそこにあるエネルギーとして理解した時。 

そのエネルギーの扱い方を知り、人生を創っていくのは自分であること。

そして、すべてのことは、あるがままの自分でありながら変容・進化していくために、宇宙の摂理によって絶妙なタイミングで用意された学びであることを理解した時。

それは私の内に多くの赦しと解放をもたらしました。

ひとつとして同じネイタル・チャートはありません。大切だと思えるもの、幸せな生き方はひとりひとり違います。自分に真実に生きるー。 そのエッセンスを知る、1つのカギをこの本に出逢った時に得たのですね。後になって、このときはサターン・リターンにさしかかっていたなあ、とわかりました。

サターンー土星ー歳を重ねていくうちに、大好きになった星です。この星のエネルギーについては、たくさん書きたいことがあります。 

人でもものでも、「運命」の出逢いが起こる時には重要な星の動きがありますね。

 

 

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