さて、西暦2020年も終盤です。1月13日に土星と冥王星が山羊座の22度で合となって、社会と人類が経験する大変化を告げた今年の幕開けでしたが、年の終わりにまた素晴らしい一連の星の動きがあります。
12月15日 1:16AM 射手座の23度で新月、皆既日食
12月17日 2:04PM 土星が水瓶座の0度に移行、2023年の3月まで逆行・順行しながら水瓶座を通過
12月19日 10:07PM 木星が水瓶座の0度に移行、2021年の12月まで逆行・順行しながら水瓶座を通過
12月21日 7:02PM 太陽が山羊座の0度に移行、冬至
12月22日 1:13AM 木星と土星が水瓶座の0度でコンジャンクション
(上の日時はすべて日本時間です)
木星と土星はほぼ20年ごとにコンジャンクション(合)となります。しかし、この2つの惑星がこれほど大接近するのは397年振りだそうで、しかも冬至と同時に起こるのは激レアな事象です。そして、なんと肉眼で観測することができるのですよ! アストロアーツのこちらの記事「2020年12月木星と土星の超大接近」に、天文学的な情報がわかりやすく載っています。
まんてんはここ数ヶ月ばかり、実家の庭から夜空を見上げては横に並ぶ土星と木星、そして地球に大接近したオレンジ色に眩く光る火星を凝視して、その美しさに感嘆しつつ星から届けられるエネルギーを受け取っていました。
そして、イエス・キリストが誕生した時に夜空に輝いた「ベツレヘムの星」のことを何故か思い出して、といいますか、それって木星と土星のグレートコンジャンクションじゃなかったんだっけ?と直感的に思いまして、調べていましたら、それについて詳しく書かれた文献をいくつか見つけました(ネットってすごいですね)。
「ベツレヘムの星」とは、西の空に輝く星を見た東方の三賢者(彼らは占星術師でした)は、救世主の誕生の予言が成就したと見て、それぞれ贈り物を携え星に導かれて新生児イエスのもとに辿り着いた、というお話ですが、16世紀の天文学者ヨハネス・ケプラーが、このベツレヘムの星は紀元前7年の12月3日、魚座の17度で起こった木星と土星のグレートコンジャンクションである、と述べて(断言して 笑)いるのです。
キリスト教では、「うお座」を神聖な星座と考えていた。それは、’Ιησους Χριστος, Θεου ‘Υιος Σωτηρ (イエス・キリスト、神の御子、救世主)の頭文字 Ι-Χ-Θ-Υ-Σ- を繋ぐとギリシア語で「魚」を意味する ‘ιχθυς (ichthys) となることと、キリストが生まれたときに春分点が「うお座」にあったためである。なお、春分点は現在も「うお座」にある。
ウィキペディア「春分点」
天文学的そして占星学的にみて、いつ正式に「水瓶座の時代」が始まるのか?には諸説がありますが、キリストの誕生から現代まで長きにわたって続いた「魚座の時代」から水瓶座の時代への移行はすでに数十年前に始まっていたと考えます。その時代移行の揺らぎが顕著にあったのが1960年代でしょう。「水瓶座の時代の始まりは1962年の2月4日である」という一説があり、その日の星のチャートを見ますと、いやはや確かにそうだわ。と思ってしまいます。その日、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星、そして月のサウスノードが、すべて水瓶座に入っていました。
いずれにせよ、今年の冬至に水瓶座の0度で合となる木星と土星が、時満ちて確実に水瓶座、そのエレメントは風、の時代に私たちは突入していくことを告げています。
▎物質から精神へ、分断される個から結束する個へ、ヒエラルキーからホラクラシーへの移行
今年のグレートコンジャンクション、なかなかな様相のチャートです。
山羊座に入ったばかりの太陽がやはり山羊座の水星とコンジャンクション、そして牡羊座のカイロンとスクエア。(同日、月は牡羊座に入りこのスクエアに仲間入りします)
冥王星は山羊座の終盤23度にあり、牡羊座23度の火星(10月に地球と最接近)と完全なスクエア。
水瓶座0度でコンジャンクションとなる木星と土星は、牡牛座にある天王星とスクエア。
射手座の金星は、牡牛座の天王星とインコンジャンクション(150°)
そして、魚座に鎮座する海王星は、双子座のノースノード、射手座のサウスノードとそれぞれスクエア。
うゎいたー、こらどーし!(いきなり熊本弁) っていう感じですよ。
スクエア、インコンジャンクションとも大きなエネルギーを生み出す相です。このテンションの高さったら、宇宙はほんとに地球に揺さぶりかけてんな。どんだけー? ですよ。
なにかですね、時代の変わり目っていうよりも、次元の変わり目という気がしてならないです。
巷で騒がれている「風の時代」は、毎20年ごとに起こる木星と土星のグレートコンジャンクションが風のエレメントである星座(水瓶座、天秤座、双子座)に今年ほぼ800年振りに戻ってきたことを意味します。風、地、火、水の4つのエレメントがそれぞれ200年周期で各星座で20年ごとにグレートコンジャンクションを繰り返すのですが、前回の西暦2000年は地のエレメントである牡牛座21度で起こりました。
占星術では、過去にあった一定の星のパターンを見てその時に社会に起こった事象と照らし合わせることがあります。時代、という表現であれば、確かに1226年にも水瓶座でグレートコンジャンクションは起こっており、その時も風の時代であったはずです。
しかし、進化は、同じようなことを繰り返し経験しているようでありながら、実は一段と高いレベルに向かうスパイラル状のようなものであるとすると、今年2020年に私たちがいるところ、そして次に向かう場所は、時代の変化というよりも次元の変化であるとまんてんは思います。実際、経験したことのない人や場所のエネルギーに遭遇するとき、「次元が違う」という表現をしますよね。
さて、しかしその次元の移行は、上に述べました星同士のとるアスペクトをみても、カオスをともなうものであることがわかります。
死と破壊、そして再生をあらわす冥王星と、劇的な変化をあらわす天王星がそれぞれ地のエレメントにあるこの数年間、今までの物質社会は、いよいよ立ち行かなくなっていきます。天王星は水瓶座の支配星であり、今月の木星・土星のグレートコンジャンクションと天王星のスクエアは、物質社会の崩壊にともなう大いなる覚醒を促します。
加えて、やはり地のエレメントにある太陽と水星は、自らが深い傷を負ったヒーラーをあらわす星といわれるカイロンとのスクエアにより、自己の在り方とその表現について、また長く自分の中にあった痛みについて、多くの気づきと癒しをもたらします。カイロンは医療全般にも関連しますから、この分野での何らかの方向転換と発見、発展もあるでしょう。水瓶座の時代に移行するにあたり、今まで「代替(alternative)」といわれてきたヒーリングメソッド、例えばレイキなどのエネルギーヒーリングや、アロマセラピーなどが従来の医療に欠かせない補完的な治療法として必要とされてきます。
冥王星と火星のスクエアは圧倒的な変化が続くことをあらわし、年が明けて早々に火星は地のエレメントである牡牛座に入り、天王星とコンジャンクションになりますから、金星と天王星のインコンジャンクションと相まって経済への大きな打撃をもって物質社会への徹底的な揺さぶりがあるでしょう。
海王星とノース・サウスノードのスクエアは、混沌の中でフェイクな情報とそうでないものを見極めること、また、特にスピリチュアリティにおいて情報や媒体に左右されない、内在する目覚めの確信を持つことを促します。
水瓶座の時代に移行するにあたり、古いパラダイムは終わりを告げます。そのキックオフとして、今月14日の射手座の新月・皆既日食は「自由であること(Freedom)」と「真実(Truth)」の意味を人類に問うことでしょう。
長きにわたって人々を分断してきたヒエラルキー(階級制度)は崩れていき、平等や個人の主体性と権限、情報の透明性などに重きをおくホラクラシーが組織にも社会にも浸透していきます。住居形態も、いくつかの家族や友人たち、志を同じくする仲間達が共同に生活するコミュニティ型がますます出てくるかと思います。そうして、個人の主体性ははっきりと持ちながらも、あらゆる資源を共有することによって存続していくことを模索せざるを得ない環境に、今後地球はなっていくかもしれません。
まあ、これらのことは60年代のヒッピーカルチャーでやってきたことですが 笑 当時は水瓶座時代のユートピアを実践するための初歩段階といいますか、その後の物質社会の熟成とそれによってもたらされた基盤が崩れ去る危機を通っている今、さらに洗練された精神的エネルギーをもって私たちは新しい時に移行しようとしています。こんな次元・時代の変動を、生き証人として経験できるってすごいことです。
▎2023〜2026年のさらなるシフトに向けて
さて、今後数年内に、1つの星座に長く留まるアウタープラネットの冥王星、海王星、天王星が次々と移動します。
2023年3月、冥王星が水瓶座(風のエレメント)へ移行。山羊座への逆行を繰り返したのち、2024年の11月からほぼ20年にわたって水瓶座に滞在。
2025年3月、海王星が牡羊座(火のエレメント)へ移行。魚座への逆行を経て、ほぼ14年にわたって牡羊座に滞在。
2026年4月、天王星が双子座(風のエレメント)へ移行。ほぼ7年間、双子座に滞在。
この3惑星が地と水のエレメントから風と火のエレメントに移行するこのあたりで、いよいよ風の時代のエネルギーが強まっていくことになりそうです。特に冥王星が水瓶座に入るあたり、死についての概念(安楽死や死後の世界、不老不死や死そのものについて)が大きく様相を変えると思います。また、人工知能が人類を超える特異点(シンギュラリティ)や人工脳の移植は現実味を増し、物質社会におけるヒエラルキーならぬ、AIによって統括される新しい社会構造が出来上がってしまう可能性もあります。「風の時代」に移行するということは、そういう側面もあるということですね。
2032年ー今から12年後ですがーの12月1日に、今年から数えて12年の周期を経て木星が再び水瓶座に入ります。木星は逆行・順行しながら大体1年をかけて1つの星座を進行するのですが、この年の木星はなんと逆行がなく、たった4ヶ月半で、水瓶座を疾走していくのです。このスピードは一体何を意味するのでしょうかね。
そうして、2033年の1月31日に水瓶座の11度で迎える新月は、やはり水瓶座にある木星、そして冥王星と重なります。水星も水瓶座にあります。今月にキックオフする風のエレメントの時代、水瓶座の時代が、この時に1つの分岐点を迎えるかもしれません。
ところで、以下の日付に生まれた方々は、出生チャートで木星が水瓶座にあります。
1937年12月21日 ~ 1938年5月14日 (この年も逆行がありませんでした)
1949年4月13日 ~ 6月27日、1949年12月01日 ~ 1950年4月15日
1961年3月16日 ~ 8月12日、1961年11月5日 ~ 1962年3月25日
1973年2月24日 ~ 1974年3月8日
1985年2月7日 ~ 1986年2月20日
1997年1月22日 ~ 1998年2月4日(この年は天王星も水瓶座にありました)
2009年1月6日 ~ 2010年1月18日
この方々は、今月から2021年にかけて12年に1度のジュピターリターンを迎えます。拡大と恩恵の星、木星(ジュピター)が出生時にあった位置に戻ってくるのですね。この1年間、次の12年に向けての種まきをやってください。撒いた種を12年かけて耕し、具現化していきたいことをどうぞ意図して、ご自身のうちにある風・水瓶座のエネルギーをもってビジョンを描いてください。次のジュピターリターンは、そう、上述した2033年なのですよ。木星は大黒様的な?サンタクロース的な? 楽観と大きな展望をもたらす星ですので、どうかそのエネルギーをもってご自身のために、人類のために来たる風の時代を貫いていくビジョンと意図を14日の射手座新月・皆既日食から冬至・木星/土星コンジャンクションの7日間、描いてくださいね。
そしてですね、出生チャートに水瓶座の土星をお持ちの方々。出番ですよ! 以下の日付に生まれた方々は、今月から2021〜2022年にかけて、28〜30年に1度のサターンリターンを迎えます。
1962年1月4日 ~ 1964年3月24日、1964年9月19日 ~ 1964年12月16日
1991年2月7日 ~ 1993年5月21日、1993年7月1日 ~ 1994年1月28日
サターンリターンは、大きな人生の節目となる時です。土星は抑制と鍛錬をもたらす星であり、水瓶座にそれを持つ人はその特性に関して幼少から多少なりとも苦労してきた経験があるでしょう。例えば家族や学校の中で自分一人だけが極端に違う感覚があって、周囲に馴染めなかったり孤独を感じていたり、変わり者と呼ばれて傷ついたり。
特に60年代に生まれた方々は、その時代にあった精神の自由さと覚醒のエネルギーを内在的に持っており、まるで違う価値観の前時代に育った両親や社会の権力者との間で生まれた軋轢に苦しんだこともあったでしょう。
しかし、だからこそ、これからの風の時代におけるソリューションを持っているのです。時に苦難を経ることによって手に入れた知恵と、平等、博愛、友愛、自由、共存、独立など、いずれも水瓶座が象徴するエッセンスを深く身をもって知っています。天王星が発見される前は、水瓶座の支配星は土星でした。その燻銀のように輝く特異なエネルギーを、自己や社会のために隠すことなく惜しむことなく、用いていく時がやってきたのです。
ああ、そうだ。水瓶座の0度で重なる木星と土星は、今双子座の0度にあるプレアデス星団のアルシオーネとトライン(120°)になるのでした。
多くの宇宙の同胞は、ガイアとそこに在る私たちの行き先を辛抱強く見守っており、心待ちにしていたエイジ・オブ・アクエリアスの幕開けを喜んでくれています。
「あなた方の中に覚醒する叡智と、あなた方が持つ最も素晴らしい能力ー“愛、そして想像と創造の力”を私たちは信じている。」
Photo credit: 12月8日の夜空に見える、接近する土星と木星。by Tom Wildoner | The Dark Side Observatory
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