牡羊座と火星〜井上尚弥選手の強さから見る。

強い。恐ろしいほどに強い。さる5月18日のIBF世界バンタム級タイトルマッチ、

井上選手、強かったですね。これ以上やると、ロドリゲス選手が死んでしまうんじゃ。

と、見ていて怖く感じるぐらいでした。2ラウンドでTKO勝ち、、、って。

外国の選手と比べて体格もさほど大きくない、井上選手のこの強さは一体なんだろうか?と思い、星読み人まんてんは、彼の誕生日をもとにチャートを作ってみました。

出生時間がわからないので、アセンダントを特定できず、ハウスは正確ではないですが、まず一目で「おおっ!」と彼の強さに納得してしまったアスペクトは、太陽、金星ともに牡羊座、火星が蟹座、その火星にともにオポジションの相をなす山羊座の天王星と海王星でした。

牡羊座ー 未知なる世界へ挑戦する、「戦い」を挑むエネルギー

牡羊座。モードは活動、エレメントは火であり、季節は春分、「新しい始まり」を表します。

発火して、または芽吹いて、これから拡大し成長していくために率先して活動していくエネルギーであり、抑制されることを嫌います。 

その燃える火のエネルギーが井上選手の本質(太陽)、肉体的・精神的な喜び(金星)にあります。

牡羊座の支配星は火星。 欲望、肉体的なエネルギーをあらわし、こと男性は、この火星の星座がもつエネルギーを顕著に表現することが多いです。

井上選手の太陽が牡羊座なので、火星は重要な焦点になります。彼の火星は蟹座。

蟹座って、わりとソフトでフェミニンではにかみ屋で っという性質ですが、モードは活動ですから、ここぞという時には素晴らしい逞しさで発動、前進します(カニは横歩きですけど)。そして、決して諦めません。理想であれ何であれ、自分にとって大切なものを守り抜くために行動します。

また、蟹座は「家庭」「族」「母(あるいは父)」といった意味があり、よくも悪くも家族の影響が本人に大きく関与します。

 

火星と天王星のオポジションー 圧倒的な破壊力

その火星が、太陽とタイトな90度、さらに予測不可能な電撃的なエネルギーを持つ天王星、理想を追い求める海王星と非常にタイトな180度のアスペクトをとっています。

そして、牡羊座の太陽が天王星、海王星とやはりタイトな90度。

天王星、海王星とも山羊座にありますから、井上選手は活動のTスクエア(3つ、もしくはそれ以上の星同士が、90度、90度、180度のアスペクトをとること)をもっていることになります。

特に90度のアスペクトは、元来の占星術では「凶」の角度である、と言われてきました。相容れないエレメントが容易に調和することができず、摩擦と葛藤を生み出すからです。また、非常に困難な環境をあらわすこともあるのです。

相反するエネルギーを扱うこと、困難に立ち向かうことは時にとても大変ですが、同時にそれゆえに膨大なエネルギーを放出します。

井上選手の強さの所以は、この太陽・火星・天王星/海王星のTスクエアのエネルギーの摩擦から生まれているパワーでしょう。井上選手のパンチの攻撃(火星)を受けた相手は電流に打たれたように体が麻痺してしまい(天王星)、動けなくなるほどのショックを受けるのではないでしょうか。

この、ある意味扱い方を間違えば危険なエネルギーを、ボクシングという天職をとおして素晴らしい武器に変えていっている。このエネルギーを生まれながらに持っていた井上選手に、普通に会社勤めなどを強要せず、ボクシングジムを設立した親御さんの判断は幸運としか言いようがありません。

さらなる強さの秘密とは

さらに注視すべきは、彼の水星が魚座にあり、蟹座の火星とタイトな120度、さらに蠍座の冥王星と120度のアスペクトをとっていることです。

水のエレメントで、グランド・トライン(2つ、もしくは3つ以上の星同士が、120度の角度をとること)をもっているんですね。

水のエレメントは、状況に応じて柔軟に形を変える、また時にサイキックなエネルギーをあらわします。

水星は、判断、思考、コミュニケーション、スキルなどをあらわす星です。

その水星が海王星(自己を超越した自由)を支配星にもつ魚座にあり、深い洞察力を与える冥王星、そして肉体エネルギーをあらわす火星と、抑制のないエネルギーのフローを示すトラインのアスペクトをとっている。

さらに水星は、山羊座の天王星と、やはり容易なエネルギーのフロー、”チャンス”を示すセクスタイル(60度)のアスペクトをとっています。

井上選手の強さは、上記の肉体的な強さに加えて、瞬時に物事を理解し適応していく「カン」の良さ、俯瞰して物事を考える力、そしてそれを肉体の行動に有利に使っていける、水星の持つエネルギーと考えます。(それと、金星と木星180度が示す”楽観性”と”無謀さ”もいい具合に働いていますね)

これらから、彼には水星を特徴とするエネルギーがあり、アセンダントは双子座か乙女座、それか水星が第1ハウスにあるのかな?とも思いますが、出生時間がわからないので確定はできないですね。

そして彼の月は、多分に射手座だと思いますが、彼の出生日(Wikiに載っていた)は月が蠍座28度から射手座12度の間を移動していますので、星読みには考慮していません。

月が射手座だったら、太陽の牡羊座とともにダブルファイヤーですけどね。蠍座だったとしても、冥王星と合(コンジャンクション)となり、どちらにしても強いですね。

ただ、蟹座の火星と魚座の水星の、優しくウェットな、詩人のような感性も持ち合わせている本人からすれば、 「モンスター(怪物)とか呼ぶの まじやめて欲しいんだけど ?」という気はしているかもしれませんね。

ロドリゲスと対戦した時、トランジット(今現在、天空にある星々の動き)の冥王星が、彼のナタルの天王星とがっちり合の相をとっていました。ということは、彼の火星に180度だったということです。とてつもないパワーを味方につけましたね。

そしてトランジットの火星が蟹座に入ったばかりでした。2年に一度、トランジットの火星がナタルの火星にがっちり合となるマーズ・リターンの時期を彼は迎えていることになります。

マーズ・リターンは人生の新しいサイクルを意味します。6月16日あたりから、井上選手の火星とぴったり重なります。吉兆ですね。

決勝戦の相手となるドネア選手のチャートもちらっと見ましたが、この方も相当な蠍座・冥王星のエネルギーをもっていて、「ただじゃすまさない」っていう、蠍座の一撃の強さがある人ですね。

しかし、井上選手に追い風が吹いていることは間違いありません。きっと、新しい金字塔を立てていくことと思います。

 

 

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