2020年10月天秤座の新月〜非暴力の正義と対極の調和。

日本時間で10月17日午前4時31分は、天秤座の23度で新月でした。皆さんは、なにか”意図”はなされましたでしょうか?

よく、「新月の時にお願いすると叶う」と言われていますが、まんてんは「意図する」と言っています。

願い、というと「こうなったらいいなあ(wish)」や、「こうしてください(request)」という、少し漠然とした希望のように感じるのですが、意図する(setting an intention) には、「私はこうします、こうなります、このようなことを起こします」という具現化にたいする能動的な意思があります。

もちろん、お願いが悪いわけではありません。面白いのは、ふっと口から漏れた淡い願いの言葉が、実際に成就することもありますしね、英語の表現で “Be careful what you wish for, you might just get it” という言い回しがありますが、「何を願うか気をつけろ、それは叶うかもしれないから」という意味です。

特に新月の時は。

この天秤座の新月時に意図した想いやヴィジョンは、来年の3月29日に天秤座の8度で迎える満月にむけてしっかりと刻まれ、育っていくであろうですので、ぜひこの時を活用してくださいね。切り口はいろいろとありますが、以下のような感じで試してみてください。

  1. 瞑想の時と場所を設けて、キャンドルを灯すなりして、リラックスしてノートや紙に書き起こす。
  2. その時、すでに現在「成った」状態の進行形で書いてみて。(〜したい ではなく 〜している)
  3. それを声に出して読み上げる(言霊パワー)。なんだか嬉しくなって笑顔が出てきたらベスト。
  4. さらに読み上げる。声の振動をハートとお腹で感じるようになったらベスト。
  5. さらっと忘れる。笑
  6. 自分は大丈夫!と大宇宙の加護を信頼する。
  7. 直感の声を聞きながら行動する。

まだ今からでも遅くはありません。太陽は10月22日まで天秤座にありますし、月は10月31日の牡牛座の満月にむけて満ちていっている状態です。

特に天秤座はカーディナル(活動宮)のエネルギーですので、前回の記事にも書きましたが、この新月は物事が新しく始まる転換期となる時です。

今月始めの2日に、やはりカーディナルの牡羊座で満月でしたが、「!! キタァ━━━(゚∀゚)━━━ッ!! 」と小躍りすることがありました。その日起こった鮮やかな新展開に、今年の3月24日、牡羊座の新月の時に意図したことの具現化をみた気がしました。3月の時点では、この意図したことがどうやって可能になるのか、皆目わからなかったですけれども。 特に獅子座の新月、乙女座/新月&魚座/満月で、新たな方向へ向けての大きなエネルギーの転換があったのは感じました。

天秤で心臓と羽の重さを測り比べる正義の女神、マアト

天秤座は、そのシンボルが12星座中唯一、人でも動物でもありません。同じ風のエレメントである双子座はカストルとポルックスの双子ですし、水瓶座は、瓶を持って水を溢れさせている男性が描かれます。  

物質や感情に左右されたり偏ったりしない明晰な思考と、対極にあるもののバランスをあらわしているのが天秤座です。タロットでは、「正義(Justice)」のカードに天秤座が関連づけられていて、ギリシャ神話の正義の女神テミスは、片手に天秤を、もう一方の手に剣を持つ姿であらわされています。

天秤座の支配星は金星で、魅惑的な人あたりの良さを感じさせるのですが、そこからは想像もつかないほどの「正義」にたいする激情を持ち合わせます。とにかく、社会のアンフェアなことに堪えられない。しかし、やはり金星が支配星ですから、美しく柔らかに過激なことを言ったりやったりする(笑)のですね。

(©Chrysalis Tarot “MA’AT” illustration:  Holly Sierra)

 

しかし、そこがモードはカーディナルである天秤座のエネルギーなのです。「陰・陽」「光・影」「アニマ・アニムス」「プラス・マイナス」と、対極にある物事が交わり調和を成すからこそ、世界は存在し、他者無くしては自身も完結しないことを知っています。

また、武器ではなく愛と創造(金星)をもって調和と公正をもたらそうと戦います。(天秤座の対極にあるのは、戦いの星、火星を支配星に持つ牡羊座です)

「愛こそすべて」と、愛について多くを歌い平和を訴えたジョン・レノンは太陽、火星、ノースノードが天秤座(アセンダントが牡羊座)でしたし、人々を導き、非暴力をもってインドの独立を勝ち取ったガンジーは太陽とアセンダントが天秤座でした。(ちなみに、アメリカの大統領選挙で民主党の副大統領に任命されたカマラ・ハリス氏は、太陽が天秤座、月が牡羊座です)

エジプトの真理と正義の女神マアトは、死者の心臓と「真実の羽」を天秤にかけてはかり、心臓が重かった場合は過去に悪行を犯したとみなされ、その心臓はアメミットという怪物に食べられ、死者は死後の楽園に行くことはできず永遠に復活できないとされた、という神話があります。エジプトの王は真実と正義をもって国の秩序を確立させ維持することが最大の任務とされ、自身のベッドにマアト女神の像を施したそうです。

2020年の終盤、カオスの只中にある中で天秤座の新月を迎えたことは、ひとつの調停のエネルギーが働いているとしてとりたいところですが、この新月も逆行中の火星、そして冥王星・土星・木星とT-スクエアの座相にありテンションは高いままです。冥王星・土星・木星に座する山羊座を頂点として、太陽と月が重なる(新月の)天秤座と、逆行中の火星が対をなし、ちょうど天秤のような座相になっています。暴力と非暴力。理性と感情。様々な事項がマアトの正義の天秤にかけられ、そのいくつかの結果が出てくるのは来月の春頃なのでしょうか。

均衡と調和、美と創造のサステナブルな世界を意図し続けたいと思います。

ところで、金星にある一番高い山の名前は「マアト山」だそうですよ (ू•ᴗ•ू❁)

なんだか懐かしい感じのする山です。

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